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月間ベストセラー 2013年7月期

2013年7月期の月間ベストセラーが出版科学研究所から発表されました。(単行本総合)

第一位 「野心のすすめ」 林真理子さん

第二位「医者の殺されない47の心得」 近藤誠さん

第三位「海賊とよばれた男 上・下」 百田尚樹さん

でした。

 

その中から、第二位の「医者の殺されない47の心得」について。

 

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この本は、2012年12月13日に発売されました。

そして、2013年2月期に月間ベストセラーの第6位にランクインしてから、3月期1位、4月期3位、5月期2位、6月期2位と上位をキープしている注目の一冊です。

本の題名は、いかにも反医学、反医者といった感じですが、この作者の近藤誠さんは、慶応義塾大学医学部の医者で、現在は、慶応義塾大学医学部の専任講師です。

医者側、病院側の人間です。

 

その医者側の人間である作者は、これまでの数多くの本を出版し、抗ガンを使った従来の治療方法を真っ向から批判しています。

 

「医者の殺されない47の心得」でも

第2章患者よ、病気と闘うな

心得14「抗がん剤を使えば寿命が延びる」と言う医者を信用するな

と書かれています。

 

この近藤誠さんは、当時日本では全く行われていなっかった乳がんの乳房温存治療法の普及に取り組み、「勝手に乳房を切り取るのは、外科医の犯罪行為ではないか」という論文も発表しています。

 

これまでの正統路線から逸した異端児です。

 

極論を展開してるため、かなりの批判も受けているようです。

しかし、抗がん剤治療や手術など、説明不足で納得できないまま治療をしてきた患者さんたちからの同意・共感が多いことも確かです。

 

また、

乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療における先駆的な意見を、一般人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績

から第60回菊池寛賞を受賞しました。

菊池寛賞とは、日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞。文化活動一版において最も清新且つ創造的業績をあげた人、あるいは団体に贈られる賞。)(文藝春秋HPより引用)

 

 

ガン治療に関しては、現在、まだまだわからないことが多いようです。

そして、説明や選択肢のない病院での治療に不信感を持っている方も少なくないでしょう。

 

実際、当事者となった時を想定し、知識を得て、自分なりの考えを持っているべきだと感じます。

売れているのは、そんな理由からなのかもしれません。