2014年1月16日午後5時から築地の新喜楽で選考委員会が開催され、第150回芥川龍之介賞と直木三十五賞の受賞作が決定しました。
芥川賞受賞作は、小山田浩子さんの「穴」です。
直木三十五賞は、朝井まかてさんの「恋歌」と姫野カオルコさんの「昭和の犬」の2作品です。
小山田浩子さんは、広島在住の30歳。
生まれて3ヵ月の娘さんがいるため、東京の会見場には行けず、電話でのお話でした。
娘さんは、電話中もけっこう泣いていたようで、その間、旦那さんがあやしていたそうです。
2010年に第1作目の「工場」で第42回新潮新人賞を受賞。
今回の「穴」は、4作品目。
仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ夏。見たことのない黒い獣の後を追ううちに、私は得体の知れない穴に落ちる。
夫の家族や隣人たちも、何かがおかしい。平凡な日常の中にときおり顔を覗かせる異界。(新潮社HPより抜粋)
【穴】
今月末(214/1/31)発売予定です。
朝井まかてさんは、大阪在住の54歳。
1回目の直木賞候補で、受賞に至りました。
初候補の場合は、「もう1作待ちたい」という声が上がることが多いようですが、今回は、珍しいケースであったようです。
受賞作の「恋歌」は、幕末の水戸藩を題材にしています。
時代小説作家にとっては、アンタッチャブルな世界だそうです。
とても難しい題材を見事に書ききったということが、評価されたようです。
【恋歌】
姫野カオルコさんは、直木三十五賞に、過去4回候補作として選出されていて、今回5回目にして見事に受賞されました。
55歳。
自称「ベストジャージスト賞」。
受賞時の記者会見も、ジャージ姿でした。
トレーニングジムで、トレーニング中だったそうです。
ベリーダンスなど踊って勢いをつけてから作品を書いているそうです。
姫野カオルコさんの作品はかなり個性が強いようです。そのため、賛否両論が分かれてしまい、過去4回受賞に至らなかったようです。
しかし、今回は、オリジナリティーを失わないまま、それでいて、選考委員すべてを称賛側に向かわせたすばらしい作品だそうです。
【昭和の犬】
ぜひ、読んでみてください。