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第151回直木三十五賞候補作

直木三十五賞芥川龍之介賞が本日7/17に決定します。

第151回直木三十五賞の候補作、6作品をご紹介いたします。

 

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ミッドナイト・バス

著者:伊吹有喜

出版社:文藝春秋

 

東京での仕事に挫折し、故郷で深夜バスの運転手として働く利一。あるとき乗車してきたのは、十六年前に別れた妻だった。おだやかな筆致で描かれる、家族の再生。そして再出発。

著者の伊吹有喜さんは、1969年生まれの45歳。

三重県出身の方です。

代表作は、「四十九日のレシピ」。

ドラマ化も映画化もされた作品です。

ドラマは、2011年にNHKで放送され、和久井映見さんが主演されました。

映画は、昨年2013年11月に公開され、永作博美さんが主演されました。

 

 

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破門

著者:黒川博行

出版社:角川書店

 

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮は、資金回収のため、関西とマカオを奔走する。巨額の資金をめぐる争いはやがて組同士のトラブルに発展し、桑原にも絶体絶命の危機が!

 

著者の黒川博行さんは、1949年生まれの65歳。愛媛県出身です。

黒川さんは、今回で、6回目の直木賞候補です。

今回の作品「破門」は、「疫病神」シリーズの第5作目です。

このシリーズは、5作中3作が直木賞候補になる人気のシリーズです。

 

 

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男ともだち

著者:千早 茜

出版社:文藝春秋

 

関係のさめた恋人と同棲しながら、遊び人の医者と時々逢いびき。仕事は順調なのに、本当に描きたかったことを見失っている―京都在住イラストレーター神名葵29歳の熱くてダークな疾走する日常。

 

著者の千早 茜さんは、1979年生まれの34歳。

北海道出身で、現在は京都に住んでいます。

「魚神」で、第21回小説すばる新人賞受賞し、2009年に作家デビュー。

前回も「あとかた」で、直木賞候補になりました。

まだ、作家になって5年目なのに、すごいです。

 

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私に似た人

著者:貫井徳郎

出版社:文藝春秋

 

小規模なテロが頻発するようになった日本。ひとつひとつの事件は単なる無差別殺人のようだが、実行犯たちは一様に、自らの命をなげうって冷たい社会に抵抗する“レジスタント”と称していた。

テロに走る者、テロリストを追う者、実行犯を見下す者、テロリストを憎悪する者…彼らの心象と日常のドラマを精巧に描いた、前人未到のエンターテインメント。

著者の貫井徳郎(ぬくいとくろう)さんは、1968年生まれの46歳。東京出身。

今回で4回目の直木賞候補。

代表作は「乱反射」で、第63回日本推理作家協会賞を受賞されています。

この選考会では、選考委員の北村薫さんが、

『乱反射』に与えないようなら、推理作家協会賞の存在意義はない」と。なぜなら『乱反射』は「(普通の)小説という衣の下に、本格(ミステリー)の鎧(よろい)を隠した作品」だからだ。

といったそうです。

 

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本屋さんのダイアナ

著者:柚木麻子

出版社:新潮社

 

私の呪いを解けるのは、私だけ。「大穴」という名前、金色に染められたパサパサの髪、行方知れずの父親。自分の全てを否定していた孤独なダイアナに、本の 世界と同級生の彩子だけが光を与えてくれた。正反対の二人は、一瞬で親友になった。そう、“腹心の友”に―。少女から大人への輝ける瞬間。強さと切なさを 紡ぐ長編小説。

著者の柚木麻子(ゆずき あさこ)さんは、1981年生まれの33歳。東京都出身。

2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。2010年に、その作品を含短編集「終点のあの子」で、作家デビューされました。

前回の直木賞候補にもなりました。

この方も、デビューしてまだ、4年目。

 

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満願

著者:米澤穂信

出版社:新潮社

 

を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライ ターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短篇集の新たな傑作誕生。

 

著者の米澤穂信さんは、1978年生まれの36歳。岐阜県出身。

代表作は、「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」・「折れた竜骨」。

「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」は、映画化され、藤原竜也さん・綾瀬はるかさん・石原さとみさんらが出演されました。

「折れた竜骨」では、貫井徳郎さんが受賞された次の回である第64回に、日本推理作家協会賞を受賞されました。

 

 

本日午後5時から築地の新喜楽で、選考委員会が開催され、受賞作が決定いたします。

楽しみです。